こんにちは、こいともです。
時々福岡県大牟田市から佐賀市を繋ぐ有明海沿岸道路を走行することがあって、そのたびに気になっていた橋がありました。
走行中は移動時間の都合等から降りるタイミングがなかったのですが、国道208号線を走行した時に、すぐ近くに橋が見えたので行ってみることにしました。
駐車場
国道208号線を大川市から佐賀市に向かって走行中、諸富橋を渡ってすぐ(諸富西交差点)左折。1つ目の信号手前左に🅿️マークがあったので駐車しました。他にも駐車場あります。
橋の駅ドロンパ
行ったときは年末年始の定休日になっていたので駐車場が閉鎖されてましたけど、営業時間内でしたら駐車できると思います。
道の駅ドロンパ https://www.sagabai.com/doronpa/main/1.html
昇開橋について色々知りたい場合は、橋の駅ドロンパ側がオススメ。
筑後川昇開橋展望公園
橋の反対側も駐車できます。諸富橋を渡る手前に「←筑後川昇開橋」の看板があります。大川橋交差点を左折。
二股を右に進むと道は細くなっていきますが、道なりに進んでいくと到着します。途中「昇開橋フォトスポットとるぱ」があります。駐車場案内は筑後川昇開橋展望公園のようです。私はフォトスポットがあると後日気がついたので次回にでも寄ってみようと思います。
二股を左に進むと一方通行、若津下町交差点を右折すると左に駐車場が出てきます。
こちらはいつでも駐車できるようです。
見れる範囲で予習
そもそも橋が渡れるかどうかわからなかったので近づいてみると、橋は渡れる様子。
でも、なんで!どうして!年に数日しかない休館日に来てしまい渡れず。
休館日が年末年始ということは1月4日は通れるのかなぁ。開館時間は9:30~16:30。改めてお伺いすることにします。
歩けず悔しい画像。
でも渡れることはわかった。自転車は降りてだったら通行できるとのこと。
なんだか列車に関するものがあちこちに置かれているなと思ったら、昔は国鉄でSLが走っていたこともあると知りました。
国鉄佐賀線開通と廃止
昭和10年(1935)にこの橋が旧国鉄佐賀線の鉄道橋として開通。普段可動部は上昇しており、列車が通過する時に可動部を下降させることで大型船の航行を可能にしていたそうです。昭和62年(1987)国鉄佐賀線の廃止とともに鉄道橋としての使命を終えることに。
廃線前は長崎線の佐賀駅から鹿児島線の瀬高駅(福岡県みやま市)を結ぶ短縮路線だったそうです。
マップに自分で佐賀駅と瀬高駅を赤線でひっぱってみました。
現在は列車で熊本から佐賀まで行きたいと思ったら一旦鳥栖駅まで行ってから佐賀に向かう必要があるので、この赤い矢印のように一直線の線路とはいかなくても、かなりの短縮になっていたのではないかなと思います。
昭和30年(1955)、駐車場案内の時に書いた諸富橋・大川橋ができるまでは渡し船があったり、時代を遡って明治時代は23年間くらい、通称馬鉄といって1頭の馬がお客様を乗せた車をひいてレールの上を走っていたり(橋の駅ドロンパから佐賀駅間)、さらに時代を遡れば江戸時代は米の集積出荷地として栄えていたそうで、この一帯は賑やかだったのではないかと想像されます。
国鉄佐賀線廃止が昭和62年(1987)であれば、私は中学生までは列車で昇開橋を通れたんだなぁ。または昇開橋を走る列車を見ることができたんだなぁ。南九州に住んでいたから全然知らなかった。
昇開橋を背に佐賀の景色を見渡してみると、ここを列車が通ってたかもしれないというラインが見えた気がしました。昇開橋の反対側(福岡県大川側)も線路が見えたような感覚になりました。
遊歩道開通とその後
廃線の約10年後、昇開橋は平成8年(1996)から現在の遊歩道として生まれ変わりました。昇降式可動橋は東洋一の規模、現存する可動橋としては日本最古のものだそうで、国の登録文化財、国指定重要文化財に指定、機械遺産認定もされたとのこと。
現在は歩いて通行できたり、ライトアップされたりだそうで、ええ、画像の左下にあるように年末年始のお休み中で通行できないので一旦帰ります。
正月休みなので日を改めて
一旦帰った後通るのは1月4日。きっと開館しているでしょうということで「橋の駅ドロンパ」に駐車。
開いてるー!嬉しい!!
近づくにつれ、存在感の大きさに圧倒されます。
昇開の様子
昇開橋 pic.twitter.com/sOBAWyYUKw
— こいとも (@r_koitomo) January 16, 2025
たまたま昇降するタイミングに合うことができました。前を歩いていたご家族が昇開操作をする場所にいる係員さんと話をしていたので、昇開のお願いをされたのだと思います。
私達のそばにも係員さんがいらっしゃって昇開中説明してくださいました。
「福岡県大川側の方が(陸から)近いから、近い方の片側だけで昇開させているというのが珍しいんです。片側だけで昇開するから少し傾いています。なので重りでバランスをとっているのです。現在でも動かすのに100円かかるかどうかです。」
他にも県境を教えてくださったり、芸能人の誰がこのあたり、誰があのあたり出身でねー。等々も話してくださって、とても勉強になりました。
しめ縄飾りがついているのもこの時期ならでは
橋の途中に県境があります。
筑後川昇開橋展望公園
橋を渡って福岡県大川側。こちらも鉄道の名残があります。
幸福の鐘。後で画像で説明を読もうと思っていたのに字がぼやけて読めませんでした。
筑後川デ・レイケ導流堤
橋から見て幸福の鐘の反対側に何やら大きいものが。
筑後川の中に造られた土木構造物の模型で、実物は干潮時に見ることができるそうです。
船舶の大型化にともなって航路を確保するため、導流堤は筑後川の流れを制御し自然の力で川底に溜まる土砂を有明海に流す役割があるそうです。その長さは6.5km。
石積技術は日本、基礎部はオランダ技術で、日本は他にも導流堤があるものの、築造当時の姿を残しているのがここくらいで、解体調査によって構造がわかり、価値ある土木遺産と認められたそうです。
昇開橋といい、導流堤といい、昔の人達の働きっぷりに関心します。
筑後川デ・レイケ導流堤
http://www.city.okawa.fukuoka.jp/kankou/k002/020/060/20150416101236.html
ライトアップや他の情報
昇開橋の情報はwebサイトからもご覧いただけます。国指定重要文化財 筑後川昇開橋
筑後川昇開橋PR動画やフォトギャラリーなど、美しい画像も沢山ありますし、開館やライトアップ情報もありますので、ぜひご覧になってみてください。
個人的には橋の駅ドロンパにあった、徐福という人の話も深堀りしてみたいです。
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